【新唐人2015年03月 11日】今年72歳になる羅沢会（ら たくかい）さんは、本来なら孫や子供に囲まれて、幸せな日々を送るはずでしたが、２年前から重慶市当局から執ように追われ、流浪を余儀なくされています。当局は羅さんを捜し出すために、手段を選びません。先日は息子を拉致し、母親を渡せと脅しました。
2015年３月５日、重慶市警察は羅さんの息子を８度目に訪れた際、驚くべき卑劣な行動に出ました。
羅沢会さん
「息子を人質にしました。『母親を渡さなければ、帰宅させない』と脅したのです」
当局はなぜ、この齢（よわい）を重ねた高齢者をこれほど執ように追うのでしょうか？ではまず、王立軍が重慶市公安局の局長だった頃にさかのぼりましょう。
15年前、羅さんは72歳まで生きられるとは思ってもいませんでした。当時、糖尿病、ヘルニア、胃下垂、全身のむくみなど多くの病に苦しみ、病院の受け入れすら拒まれていたからです。
羅沢会さん
「ずっと病弱でしたが、農村にいた頃は治療するお金がありませんでした。ようやく都市に引っ越して、治療ができるようになった時、もう体がだめで、医者に見放され、病院には受け入れすら拒まれました。当時の体重はわずか30キロでした」
1996年５月、羅さんは人の紹介で、夫と共に法輪功を始めました。すると長年、苦しんでいた多くの病気が短期間の間に消えたといいます。この奇跡を目にした４人の子供や親戚友人も、次々と法輪功を始めました。羅さんがこの上ない幸せを得たのもつかの間、99年７月、当局は法輪功への迫害を始めたため、羅さん一家は、離散に追い込まれました。
羅沢会さん
「2008年５月、私と主人は当局に拉致されました。主人は強制労働収容所へ送られ、私も８年の刑を下されました。しかし当局は家族に告げなかったため、家族は私が失踪したと思い、必死に捜しました。その後、私は重慶女子監獄へ入れられました。環境が悪く、煉功も許されなかったので、私の体調は悪化し、全身がむくみ、何も食べられなくなりました」
刑務所の劣悪な環境に加えて、迫害も受けたため、羅さんの体調は急激に悪化し、法輪功を始めてから54キロにまで増えた体重が、かつての30キロに逆戻りしました。ついに歩くこともできなくなり、３度も意識不明になりました。蘇生処置から30分あまりして、ようやく意識が回復したこともあります。刑務所は責任を問われるのを恐れて、家族に通知を出しました。
羅さんの娘
「2009年、私たちが刑務所に行くと、母を服役者に支えられてきて、唇はどす黒く変色していました。母は危険な状態だったので、治療のための出所を何度も求めましたが、拒まれました。その後、刑務所から３度病状通知書が届きましたが、出所は認められませんでした。刑務所に釈放を求めたら、騒動を起こしていると言われ、パトカーでぶつけられました」
羅さんが刑務所で苦しんでいた時、ご主人も収容所で迫害に遭い、亡くなっていました。しかもまだ生きている状況で臓器を奪われたうえ、内臓を標本にされました。このことが海外メディアを通じて暴露されると、国際社会の関心を呼びました。この圧力のもと、刑務所はついに2010年１月、羅さんの一時出所を許しました。
羅沢会さん
「刑務所は息子を一時出所の保証人にしました。帰宅後は毎日派出所に出頭するよう求められました。その後、具合が悪化し、１人で何もできなくなると、ようやく出頭を免じられました。その後、当局の人間が大勢息子の家に押しかけ、いつでも投獄してやると脅しました。私はそれを聞いて心配になり、必死に重慶を離れたのです」
羅さんが姿を消したことに激怒した重慶市当局は、羅さんの親戚友人にも嫌がらせや脅迫をし、羅さんの居所を突き止めようとしました。２年間も羅さんを追っても、見つからなかったため、当局はついに息子さんに最後通牒を突きつけました。
３月４日、重慶市警察や610弁公室など、数人が息子さんの家に押し入り、１人で家にいたわずか４歳の幼児の前で、違法な捜索を行いました。３月５日、息子さんは、勤務先の国税局を解雇され、家に帰ったあと、当局に拉致され、４日以内に母親を出せと脅されました。
このように、もともと幸せだった家庭が人類史上かつてない迫害に遭っています。夫は臓器狩りに遭い、本人と娘は流浪を余儀なくされ、息子は公職を解雇された上、拉致されて人質になっています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/03/10/a1183223.html（中国語）
（翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/李）
